色眼鏡レポート

虹彩がこうなんだから仕方ないとこある

この手と鼓動が動くのか

 休日をすりこぎ棒ですり潰すのが趣味だ。

 

 夜。飲み終えたマグカップを、銀のシンクの谷底へ置くと、1日が終わる心地になる。使い古した我が家のシンクが、白色に照らされながら鈍く照り返すのを、目にも映さず背を向けた。

 

 3月いっぱいで仕事をやめ、年間で休日を多く取れる仕事に乗り換えよう、と動いた。4月前半を有給消化として、所属しながら勤務にあたらないかたちで取り決め、上司達の寂しげな声色に、涙と焦りが滲み出た。

 

 仕事を変え、休みが増え、私は創作するのだろうか。いまいち心が決まらないまま、もう4日もすれば2月が終わるのだ。

 

 どこへ行こうか、行けるのか。未来の私よ、どうか手を動かして、がんばってほしい。